(旧)知的財産検定―検定要綱
注)これは、知的財産検定の検定要綱です。
知的財産検定は2008年第1回(2008年3月実施)の実施をもって、知的財産管理技能検定に完全に移行いたしました。
名 称 : 知的財産検定
実 施 : 知的財産教育協会
1.検定制度の目的
- 学生・社会人の知財マインドの高揚
- 研究者(エンジニア)の知財マインドの高揚
- 知財部(法務部)スタッフの能力評価の一指標の創出
(* 知財マインドの高揚:知的財産に関する関心・意識を高めること)
能力の定義
能力とは、広辞苑によると「物事を成し遂げる力」であるとされており、その主要素としては、『知識』、『経験』、『資質』という3つの要素がある。
ここで、これら3つの要素のうち、『知識』は、検定試験により客観的に判断できると思われる。当検定では、「知的財産に関する能力」のうち、知的財産に関する『知識』の部分について評価を行うものとする。

知識の定義と出題領域
ここでいう『知識』を、「法律知識」と「実務知識」の2つに分けることとする。
法律知識とは「法律条文の知識(≒文理解釈レベル)」を指し、実務知識とは「法律条文の知識以外の知識(例えば論理解釈レベル)で業務上必要となる知識」を指すこととする。
しかし、すべての知識がこの2つに明確に分類されるわけではなく、法律知識(文理解釈)とも実務知識(論理解釈)とも取れる融合領域が存在する。
したがって、融合領域については、法律知識として、あるいは実務知識としていずれとしても問うことがある。
さらに、出題領域としては、これらの知識のうち、「業務上頻繁に必要とされる知識」を中心に検定することを予定する。これは、当検定が、単なる知識の広さを試すものではなく知財部スタッフとしての能力評価指標の提供という実践的目的を有するためである。
■イメージ図

2.各級の基準と受検者像
4段階制について
当検定では、知的財産に関する能力(知識)の階層を、1級、準1級、2級、準2級の4段階制にすることとする。これにより、知的財産に関する基本的な知識レベル(準2級を想定)から、高度な知識レベル)(1級を想定)までを測ることができ、知的財産担当者はもちろん、社会人全般(または学生)から、知的財産部(または法務部)の責任者に近いレベルまで段階的に評価できるものになっている。
1級について
当検定では、さらに1級部分を「特許」「商標」および「著作権」に分けることとする。
ここでいう1級「特許」とは、知的財産部スタッフとして、特許に関する業務を円滑に遂行できることを目的とし、出願、調査、企業の知的財産戦略の策定、係争対応など知的財産(特許・実案)に関する知識全般について評価することとする。
他方、1級「商標」は、知的財産部スタッフとして、商標に関する業務を円滑に遂行できることを目的とし、知的財産(商標)に関する知識全般について評価することとする。
また、1級「著作権」については、内容について未定である。
準級について
準級(準1級、準2級)は、1級及び2級について到達度が本級に準ずるものを認定する。
科目受検制度について
2級について、科目受検制度を実施する(2006年第1回より)。
2級の出題領域を「特許」「意匠商標」「著作権・不競・独禁等」の3科目に分割し、科目ごとに受検できることとする。ただし、すべての科目試験を同時に受検することはできず、科目試験合格の有効期限は受検翌々年12月31日とする。すべての科目試験に合格した者は、有効期限内に申請手続を行うことにより2級認定を受けることができる。ただし、この制度では準2級は認定しないものとする。
※2級を受検した際に基準値に満たなかった領域を、2級科目試験合格を以って補填することはできない。
検定問題の種類
検定問題の種類は次のとおりとする。
1級については、(1)1級(特許)、(2)1級(商標)、(3)1級(著作権)の3種類とする。
※(3)著作権については当面実施の予定なし。
2級については、(1)2級、(2)2級科目試験[2級(特許)]、(3)2級科目試験[2級(意匠・商標)]、(4)2級科目試験[2級(著作権・不競・独禁等)]の4種類とする。
※(2)~(4)については科目受検制度による科目試験。
■検定レベルの階層図

■各級における評価対象の知識について
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3.検定内容
各級のレベルと対象
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4.合格基準
合格基準:1級(特許)
1級(特許)においては、次の基準により、1級(特許)と準1級(特許)を認定する。
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※基準値は、検定委員会が1級に定義されるレベルに到達していると認めた得点値とし、非公開とする。
※1級(特許)の出題範囲は、「国内出願実務」「外国出願実務」「知的財産契約・係争実務」「その他」の4領域とする。
合格基準:2級
2級においては、次の基準により、2級と準2級を認定する。
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合格基準:2級科目試験
2級科目試験においては、次の基準により、科目試験合格を判定する。
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※3科目すべての科目試験に合格した後、申請により2級に認定する。








