知的財産アナリスト認定講座 無料特別講座[2026年2月21日開催]

【開催概要】

実施日程 2026年2月21日(土)17:30~18:30 ※第43期講座終了後
実施形態 オンライン[Zoomミーティング]
対象者 知的財産アナリスト認定講座(特許)第43期の受講者
参加方法 対象者へ、第43期開講時にご案内します

【講座概要】

『情報分析デザイン概論』
講 師 塩谷 綱正 氏 (株式会社イーパテント・アクティス 代表取締役社長)
ねらい  生成AIの進化や特許分析ツールの普及により、「調べる」行為のハードルは大幅に下がりました。その一方で、「成果を出す分析」のハードルは依然として高いままです。むしろ、「調べる」が高速化したことで情報洪水に陥りやすくなったともいえます。大量の情報を前にして成果に結びつけることができず、途方に暮れる方が増えているのではないでしょうか。個別の情報は食材のようなものであり、利益を生む「料理」とは異なります。私たちが必要としているのは、情報(食材)を成果(料理)に結びつけるプロセス論なのです。
 本講座では、分析のテクニック論ではなく、分析プロセスをどのように組み立てるのかを扱います。受講により、情報洪水の発生や作業の右往左往が大幅に減り、「成果を出す分析」を最短距離で実現する確率が高まります。情報を成果に昇華することに関心のある方の受講をお勧めします。
講座内容  IPランドスケープに役立つ情報分析を行うためには、一連の作業を「プロジェクト」として組み立てることが非常に重要です。これは知財部門の基幹業務とは性質が大きく異なる点に注意が必要です。
 本講座では、プロジェクトマネジメントの世界的知識体系のエッセンスを基軸として、依頼を受けてからレポートを納品するまでの各プロセスについて解説していきます。特に、難所となりがちな依頼内容の明確化から分析項目への落とし込みのプロセスについては、重点的に扱います。
プログラム
1. IPランドスケープの目的を理解する
「分析ツールで高度な分析をすること=IPランドスケープ」という誤解が広まっています。本来の目的は、知財情報をビジネスに活かすことです。これを実現するためには、情報をビジネス価値に変えるための分析設計が不可欠です。ここでは、よくある誤解や失敗パターンを踏まえて、正しい進め方を整理します。
2. 依頼主のニーズを正確に把握する
ビジネス価値を生むためには、依頼主の要求を的確につかむことが重要です。しかし実際には、依頼内容が曖昧で、何を提供すれば役立つのか判断しにくいケースが多くあります。ここでは、依頼主を理解し、真のニーズを引き出す方法として、講師が実際に使っているフレームワークを紹介します。
3. 依頼内容を具体的な作業に分解する
「とりあえず色々調べてから考えよう」という進め方は避けるべきです。この方法では情報過多に陥ったり、思い込みで判断してしまったりする危険があります。ここでは、最短ルートで無駄なく結論を導くために、依頼内容を作業項目に分解する手順と、仮説思考・論点思考の初歩を解説します。
4. 情報を価値ある提案に変える「雲・雨・傘」
情報を集めるだけでは、依頼主は満足しません。冷たく「で?」と言われるのがオチです。大切なのは、情報から未来を予測し、具体的な行動提案まで考えることです。ここでは、「雲・雨・傘」のフレームワークを使った思考プロセスを解説します。理解を深めるため、洗濯洗剤の3C分析から行動提案を導く仮想事例を用います。
5. 相手を動かすレポートを作成する
「分かったことを分かりやすく伝える」という姿勢も、実は失敗の元です。最も大切なのは依頼主ファーストの原則、つまり依頼主の問題を解決することです。そのためには、依頼主の「問い」に真正面から答える必要があります。ここでは、資料作成前に整理すべき論理構造について説明します。
参考文献 内田和成. 仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法. 東洋経済新報社, 2006.
内田和成. 論点思考 BCG流 問題設定の技術. 東洋経済新報社, 2010.
大石哲之. 図解 コンサル1年目が学ぶこと. ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2021.
望月安迪. 目的ドリブンの思考法. ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2022.
山口周. 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント. 大和書房, 2023.
メン獄. コンサルティング会社 完全サバイバルマニュアル. 文藝春秋, 2023.
安宅和人. イシューからはじめよ[改訂版]. 英治出版, 2024.
杉光一成. マーケティングの最強ツールは知財である. 中央経済社, 2024.
ほか
講義時間 1時間

◆講師紹介

塩谷 綱正 氏
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株式会社イーパテント・アクティス 代表取締役社長
 群馬県出身。群馬大学工学部卒業後、自動車部品メーカー、河西工業株式会社へ入社。大型樹脂部品の材料開発に携わる。2003年から競合企業の開発動向調査の手段として特許検索を活用。
 自動車開発への関心から2006年、本田技研工業株式会社(旧: ホンダエンジニアリング株式会社)に入社。大型樹脂部品の生産技術開発に携わる。
 開発管理部門へ異動後、品質マネジメントシステム構築をリードしたのち、技術開発の効率化手段として特許情報分析に着目。複数の情報ツールを導入し、技術開発部門の数百名へ普及させる。実施した社内研修の受講者はのべ千名を超す。
 デロイトトーマツリスクアドバイザリー合同会社勤務を経て、2024年5月、株式会社イーパテント・アクティスを設立。代表取締役に就任。
 2024年10月、知財アナリスト表彰 奨励賞を受賞。
 主に研究開発業務における特許情報活用の実現と促進を目的とした人材育成、コンサルティングサービスを提供している。
 経営学修士(MBA)、AIPE認定シニア知的財産アナリスト(特許)。

 

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